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器質性EDとは?

 

ED(勃起不全)のタイプと診断基準を解説

院長:山本(医師)監修

1)器質性EDとは?

2)薬剤性EDとは?

3)心因性EDとは?

 

器質性 ED を知っていますか?

 

「ED とは?」のページでは、ED(勃起不全)の原因について軽く説明しました。
EDの原因としては、大まかにいって以下の3つがあります。
・器質性 ED :糖尿病や動脈硬化など、何か病気があるためにEDになる
心因性 ED :精神的、心理的な不安などによりEDになる
薬剤性 ED :ある種の降圧剤など、何か薬の副作用で EDになる
…とにかく、様々な原因があるわけです。

 

今回は、「器質性ED」についての説明をします。
EDの原因を知ることで、治療法や副作用なども納得がいくものとなるでしょう。
どんなマジックも、種や仕掛けが分かれば何も不思議なことはないのと一緒です。
種明かしをするつもりで、読み進めて下さいね。

 

器質性EDの原因は?

先ほども書いた通り、
「器質性 ED」とは 糖尿病や動脈硬化など、何か「病気」があるためにEDになる
ものです。
では、どのような「病気」が原因で勃起不全になるのでしょうか?
「糖尿病や動脈硬化など」とは言いましたが、実際には
加齢、糖尿病、高血圧、テストステロンの低下、神経障害…
などなど、非常にたくさんの「病気」が勃起不全の原因となります。

 

これらをただ並べて説明するだけでは分かりづらいでしょう。
そこで、これらの疾患を大きな引き出しに入れるイメージで分類します。
例えば、国際学会ISIR(世界インポテンス学会)という学会の分類を見てみましょう。
ここでは、勃起不全の原因となる病気を、大まかに4つのグループに分けています。
今回は、実際に多い原因や仕組みなどを、メリハリをつけて説明していきたいと思います。

 

1.血管性ED
詳しくは「勃起のメカニズム」に記しますが、勃起は「陰茎にある動脈が広くなって血液がたくさん流れ込む」ことによって起こります。
しなびた風船に水が入って膨らむ、そういった水風船のイメージです。
ここで想像してください、風船の口がとても狭くなっていたらどうでしょう?
水風船はパンパンに膨らまない。
それと同じことが人体で起きることがあります。それが「血管性ED」です。

血管性EDの原因には、閉塞性動脈硬化症(ASO)や閉塞性血栓性血管炎(TAO)によるLeriche症候群、などといった様々なものがあります。

 

とはいえ、最も多い原因は「動脈硬化」です。
動脈硬化とは、動脈にコレステロールという塊が血管の壁に貼りついて、動脈が狭く硬くなってしまう病気です。つまり、動脈硬化によって動脈が狭く硬くなるのは、動脈が広くなる勃起の作用とちょうど反対のことなのです。

狭く硬くなってしまった動脈は、そう簡単には広くなりません。
そうして、正常に勃起することができなくなってしまうのです。

動脈硬化は、加齢が原因となることがあります。
「男性であること」も動脈硬化となる原因としてあるようです。
また、「糖尿病・高血圧・高脂血症」などといった生活習慣病や、肥満・喫煙・ストレスといった自分の意志次第でコントロールできるものが原因となっていることもあります。

 

また、動脈硬化はEDの原因にもなりますが、脳梗塞や心筋梗塞などの恐ろしい病気の原因にもなります。
「規則正しい生活やバランスとれた食事、適度な運動など生活習慣を改善して動脈硬化を防ぐ」
これが、EDだけでなく様々な病気を防ぐことにもつながるでしょう。

 

2.神経性ED
やはり詳しくは「勃起のメカニズム」に記しますが、副交感神経という神経によって動脈が指令を受けて、勃起は起きるものです。


勃起をさせているそういった神経がダメージを受けた場合を考えてください。
正常な働き(=ここでは勃起)が出来なくなるわけですから、勃起がうまくできなくなりますね。

例えば脳卒中などの脳の病気を考えてみましょう。脳から神経へ情報がうまく伝わらなくなり、EDになることがあります。
他にも
・交通事故などによって脊髄が傷ついたとき
・前立腺がんや前立腺肥大症、直腸がんなどといった、主に下半身の手術で神経を傷つけてしまったとき
こういった場合は、やはりEDになる可能性があります。

 

3.内分泌性ED
頻度としては数%とあまり多くはないものの、重要なのがこの「内分泌性ED」です。
勃起や射精と男性ホルモンは関係がありそう、というのは何となくイメージできるでしょう。
「テストステロン」というホルモンは、簡単にいえば男らしさを保つための男性ホルモンです。
このテストステロンが体の中で少ないと、勃起や射精などがうまく行えなくなることが分かっています。
内分泌性EDを引き起こす原因としては、性腺機能不全に伴うものや高プロラクチン血症、甲状腺機能亢進症・低下症などといった病気があります。

 

4.解剖学的・構造的ED
やはりこちらも頻度としては多くないものですが、
・けがや事故でペニスが変形してしまった
・ペニスに腫瘤(できもの)などが出来た
などの理由で、それらが正常な勃起を邪魔するせいで物理的に立たないものをいいます。
これについてはそういった原因を取り除いたり整えたりする手術などを行うことがあります。
これを形成的な手術といいます。

 

最後に

今回は器質性EDについて、大きく4つに分けて説明していきました。
最後にまとめるならば、原因として多いのは、1の「血管性ED」―特に動脈硬化によるもの―でしょう。
血管性EDでも書いたことですが、動脈硬化はEDに限らず脳梗塞や心筋梗塞などの恐ろしい病気の原因にもなります。
最後に繰り返します。
「規則正しい生活やバランスとれた食事、適度な運動など生活習慣を改善して動脈硬化を防ぐ」
これが、EDだけでなく様々な病気を防ぐことにもつながるでしょう。

 - ED(勃起不全)のタイプ