薬剤性EDとは?

はじめに|薬剤性EDをご存知ですか?

皆さんは、普段飲んでいるお薬はあるでしょうか? 例えば薬局やドラッグストアを見てみましょう。

薬剤性EDとはどのようなEDなのか? 高血圧に対する降圧薬からビタミン剤まで、様々な薬がありますね。 そんな普段飲んでいる「お薬」が、EDの原因となっていることがあるのです。 これを「薬剤性ED」といいます。

泌尿器科の医師は、薬剤性EDを日常的に診察しているようです。 ある調査によれば、新しくEDと診断された患者さんのうち、実に25% が薬剤性ED という報告もあるくらいです。

薬剤性EDがいかに多いか、わかっていただけたかと思います。

どんな薬でEDになるの?(薬剤性EDを引き起こす薬)

さて、そんな薬剤性EDですが、一体どんな薬でEDとなるのでしょうか? 薬剤性のEDのメカニズムは良く分かっていないことが多いのが現状です。 例えば同じメカニズムで働く降圧薬のお薬があったとしましょう。 理論的には同じメカニズムであれば、同じようにEDになるはずなのです。 でも、薬によってはEDにならなかったり、EDになったりするのです。

そんなわけで、薬剤性EDに関してはこんなお薬でEDになった。

という症例報告によって、どんな薬でEDになるのかが確認されています。 具体的には、以下の表のようなお薬でEDになる、という報告があります。

…非常に多くのお薬でED報告がされていることが分かるでしょう。 ただし、同じ薬でもEDになるかは人によりけりですし、飲む量によっても左右されることは覚えておいてください。 今回は、表にあげた全ての薬剤ではなく、主だったものについて簡単に説明しようと思います。 具体的に自分が飲んでいる薬剤はどうなんだ?といった疑問については、医師や薬剤師に訊いてみるのが良いでしょう。

こんな薬でEDになった。

降圧薬によるED

降圧薬は、高血圧の方に処方されるお薬です。 「器質性EDとは?」でも書いたとおり、高血圧は動脈硬化の原因になります。 また、動脈硬化はEDの原因の1つでもあります。つまり、高血圧自体がEDの原因でもあるわけです。 更に驚くべきことに、高血圧のお薬も、EDの原因となることがあるのです。

高血圧でもEDになるし、その治療薬でもEDになる。

―このメカニズムは複雑で、いまだによくわかっていないところもあるのが現状です。 さらに言えば、降圧薬の種類によっても、EDとなる度合いはまちまちなのです。 …いよいよ複雑になってきましたね。 とにかく、降圧薬によってEDとなることがある、これを知っていただければ良いかと思います。

精神神経用薬によるED

「心因性EDとは?」でも書きましたが、精神疾患がEDの原因となっていることがあります。 一方で、精神疾患に対するお薬の中には、副作用にEDがあるものがあります。 そのメカニズムはやはり複雑になりますが、「セロトニン」や「プロラクチン」といったホルモンの一種が関係しているのではないか、とされています。

ホルモン剤によるED

5α還元酵素阻害薬は前立腺肥大症に対して、 抗アンドロゲン薬は前立腺がんに対して処方されることがあります。 こういった病気はそもそも男性ホルモンが原因とされています。 そのため、治療薬として「男性ホルモン」を抑えるお薬が処方されるわけです。 男性ホルモンが少ないと、EDとなることがあるわけです。 これは「器質性EDとは?」でも書いとおりです。 身近に使われるお薬によるEDも多い 他にも、

・胃薬として処方される「抗潰瘍薬」
・コレステロールが高い方に処方される「脂質異常症治療薬」
・気管支喘息などのアレルギー疾患に処方される「呼吸器官・アレルギー用剤」
・風邪薬でもある「非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)」

でも、EDとなることが報告されています。

最後に

本当に身近な薬剤にも、EDの可能性が潜んでいることが分かっていただけるでしょう。 薬剤性EDの対応は慎重に! 今まで説明してきた薬剤性ED。 どうすれば薬剤性EDは改善するでしょうか? 確かに薬を飲むのをやめてしまえばEDは改善するかもしれません。 しかし、ここには大きな落とし穴があります。

そうです。薬をやめてしまうと、もともとの病気が悪化する可能性があります。 例えば高血圧のお薬(降圧薬)を飲んでいる薬剤性のED患者を考えてみましょう。 確かに、降圧薬の服用をやめてしまえば、勃起が改善するかもしれません。 でも、薬をやめてしまったせいで血圧が上がったら、コントロールが出来なくなったらどうなるでしょう? 最悪の場合、脳梗塞や心筋梗塞となって致命的になることもありえます。

そういったわけで、お薬を勝手にやめてしまうことは危険なこともあります。 自己判断でのお薬の中断はせず、きちんと医師に相談しながら薬剤性EDは解決していきましょう。