ED(勃起不全)の症状とは?

(はじめに)

今回はED(勃起不全)の話題を取り上げていきます。ED(勃起不全)は加齢とともにかかりやすくなる病気であると思われている方が多いようですが、実は意外とそうではありません。

EDにも様々なタイプがあるのです。今回はEDとはどのような病気であるかを説明した後に、具体的な症状について触れていきたいと思います。

1)ED・インポテンツとは?

ED(勃起不全)の定義

勃起不全は英語ではED(Erectile Dysfunction)と言われ、日本語では勃起不全と訳されます。不全とは「そのものの本来の働きが十分に現れなくなること」という意味です。

ですから、勃起不全という日本語から考えると、「全く勃起できない状態」と捉えがちですが、実は違います。勃起という働きが十分に現れないのですから、勃起するのに時間がかかったり、途中で萎えてしまったり、満足のいく性交ができない、と感じる方も勃起不全に入るのです。

以上のことを踏まえ、専門的には、「性交時に十分に勃起したり勃起を維持したりすることができず、満足な性交ができない状態」と定義されています。

・日本人とED:20代、30代から起こる人も多い。

EDは年を取った方がかかりやすいと考えがちですが、実際には20代、30代など比較的若いうちから起こるものもあります。

日本人男性を対象にしたある調査では、「勃起が十分でないか、勃起を維持することができず、ときどき性交を行うことができない」中等度EDと、「勃起しないために常に性交を行うことができない」完全EDを合わせると、なんと成人男性の4人に1人の割合であるというデータもあります。

これに軽度のEDを加えるとさらに増えますから、実際にEDと診断される人はもっと多いですね。また、EDは非常にデリケートな問題なので、病院に行きづらいという方も多くいらっしゃるでしょう。

ですから、病院には行かないもののEDである隠れEDも含めるとさらに多くなりますね。日本人男性にとってED(勃起不全)という病気は意外と身近なものであることがお分かり頂けたかと思います。

2)勃起のメカニズム

ED(勃起不全)の仕組みを説明するためには、まず正常の勃起のメカニズムについて理解する必要があります。この章ではそれについて説明していきます。

正常な勃起のメカニズムで重要なのは神経と血管です。この2つを軸として捉えると非常にわかりやすいものとなります。性的な刺激が脳へ伝わると、脳からの信号が神経を伝わって陰茎に伝わります。この神経信号により陰茎の血管に変化が起きます。

・血液で陰茎海綿体がパンパンになると勃起する。

1つは陰茎海綿体の動脈が広がることにより多くの血液が流れ込むことです。陰茎海綿体とはスポンジのように穴の開いた構造で、これにたくさんの血液が流れ込むのです。

また、2つ目の変化としては静脈が狭くなって血液が流れ出にくくなることです。さきほど陰茎海綿体の動脈にたくさんの血液が流れ込むと説明しましたが、これにより海綿体が大きくなることで、静脈が圧迫されます。

こうして静脈から血液が逃げにくくなるのです。つまり、血液が流れ込んでくる動脈は広くなってより多くの血液が入ってくるようになり、血液が流れ出ていく静脈は狭くなって血液の出ていく量がより少なくなっているわけです。

これが勃起のメカニズムです。以下のように簡単にまとめることができます。①神経の信号が陰茎に伝わる、②動脈は広く、静脈は狭くなり、陰茎に血液が溜まる、となります。(図2) 以上が正常な勃起のメカニズムでした。では次の章からは、この章での知識を生かしてEDのメカニズムを見ていきたいと思います。

3)ED(勃起不全)の原因

・神経のダメージによるED

上の章で見た神経から血管への流れが上手くいっていない、あるいはそれぞれが機能していないという状態だとED(勃起不全)になってしまうわけです。

ですから神経がダメージを受けてしまうと、勃起するのに必要な神経信号が伝わらず、結果として勃起が不十分であったり、完全に勃起しなくなってしまいます。勃起の障害の程度は、神経がどれくらいやられてしまっているかによって変わってきます。

もし神経へのダメージが少しなら勃起がやや十分ではない程度にとどまりますが、もし神経に深刻なダメージが入ってしまっているのなら勃起は完全に起きなくなるでしょう。

神経の病気は一般に治りにくいというイメージがあるかもしれませんが、完全に治るものも多く知られています。ですから、恥ずかしいという気持ちは我慢して病院に行くことをお勧めします。

・血管のダメージによるED

続いて血管が原因でED(勃起不全)になってしまうメカニズムを説明します。勃起は神経からの信号を受けて陰茎海綿体の動脈が広がり、静脈が狭くなることで血液が溜まって起きるのでした。

ですから、動脈が広がらなくなったり、静脈が狭くならなくなると勃起しにくくなるわけです。動脈と静脈を比べると動脈の方が悪くなることが多いので、血管が原因でED(勃起不全)になるのは動脈硬化などによるものが多いのです。

動脈硬化とは、コレステロールを主成分とする塊が動脈の壁にこびりついて固まってしまい、その結果動脈が狭く硬くなる病気です。これが陰茎海綿体の動脈で起こってしまうと、動脈が狭く硬くなるわけですから、血液がたくさん入るのを妨げてしまうわけです。

こうして勃起に必要な量の血液が陰茎海綿体に流れ込むことができず、結果として勃起しづらくなるわけです。動脈硬化は特別な薬を使わなくても、食事や睡眠などの生活習慣を変えることや、酒やタバコなどを控えることで予防できます。日ごろからこういったことに気を付けて生活することでインポテンツを予防しましょう。

以上がED(勃起不全)の原因です。神経と血管の2つの原因があることを押さえ、またそれぞれが改善・予防できるものであることを覚えておきましょう。

4)ED(勃起不全)の症状

ここからはインポテンツの症状について説明していきます。以下のようなことがある方はED・インポテンツかもしれません。「性欲はあり興奮もするが、勃起はしない。」、「勃起しても硬さが十分ではない。」、「勃起しにくく、勃起しても持続時間が短い。」、「挿入はできるが勃起が持続せず抜けてしまう。」みなさん、いかがでしたでしょうか。

このような症状が見られたらED(勃起不全)を疑った方がよいかもしれません。これらの症状を医学的に見ると以下のようにまとめられます。①勃起不能、②硬度不足、③勃起時間短縮、④挿入困難の4つです。それぞれについて詳しく見ていきます。

まず①勃起不能についてです。これは名前の通り勃起が全くできなくなってしまう状態です。症状としては最も重いものです。

続いて②硬度不足についてです。これは勃起はするものの、挿入に必要な硬さにならないということです。興奮しても完全に勃起することがなく、陰茎が十分に硬くならないために挿入できないのです。

冒頭でもお話ししましたが、EDや勃起不全と聞くと①の勃起不能を思い浮かべてしまいがちですが、このように勃起はするものの硬さが不十分というものも含まれます。

ですからもし最近、前に比べて硬くないなと思う節があれば一度病院に行かれた方が良いかもしれせん。続いて③勃起時間短縮です。これは一度は十分な硬さに勃起することができますが、そもそも勃起するまでに時間がかかり、勃起できてもすぐに柔らかくなってしまう状態です。

勃起できても射精に至らないと満足な性行為ができませんから、勃起の持続時間が短いこともEDの内に入ります。最後に④挿入困難です。これは中折れとも呼ばれ、挿入できる硬さに勃起はするものの途中で萎えてしまうという状態です。

③と似ていますが、勃起するまでに時間がかかる時間はそこまで長くありません。

ここまでで①~④の症状について解説していきましたが、人によってはこれらの症状が単独ではなく、いくつか重複して現れることもあります。また、単独の症状が出ていた人でも放っておくと他の症状も出てくることがあります。

ですから、症状が一つでもあてはまると感じたら、悪くなる前に病院に行きましょう。

以上がEDの症状でした。ここに挙げたことに心当たりのある方は一度お医者さんにご相談頂いた方がよいかもしれません。ED(勃起不全)は原因を特定ししっかりと治療すれば十分に治る病気ですから、恥ずかしがらずに治療することを心がけましょう。

まとめ

今回は正常な勃起のメカニズムに始まり、ED(勃起不全)の原因や症状について学びました。EDは神経と血管のどちらかがやられてしまう病気ですが、そのどちらも治療すれば十分に治る病気であるというところがポイントです。

勃起しない、勃起に時間がかかるなど、今回挙げたEDの症状があてはまる方は病院に行きましょう。そして適切な治療を受けることでED(勃起不全)を改善し、また自信を取り戻しましょう。